2009年 東宝
監督:犬童一心
【あらすじ】
仕事の引継ぎのため、金沢に戻った鵜原憲一が失踪。彼の足跡をたどって金沢を訪れた妻・禎子は、そこで憲一のかつての得意先である会社の社長夫人・室田佐知子と、受付嬢の田沼久子の二人に出会う。一方、憲一の失踪と時を同じくして連続殺人事件が発生。その被害者は全て憲一に関わりのある人物だった…。
有名な松本清張原作の「ゼロの焦点」、映画、テレビでも幾度となく作られている超有名どころの作品ですが、じっくり見たのははじめてでした。原作も読んだか読んでないか覚えていないほど…(-.-)
「砂の器」と同様に核は「過去」と「やり直し」にあり、そこに清張独特のミステリーが絡むのがこの作品の魅力でしょうか。中谷美紀の鬼気迫る演技は素晴らしかったし、薄幸で気立ての優しい役柄に木村多江はまさにぴったりとはまっていた感でした。この監督さんはこの前に「グーグーだって猫である」、翌年に「のぼうの城」を撮られているんですね。この違いは凄いと思います。