2002年 東宝
監督:岡本喜八
出演:真田広之, 鈴木京香, 村田雄浩, 仲代達矢、小林桂樹、岸田今日子、岸部一徳
【あらすじ】
仇討ちの助太刀をしながら旅を続ける天涯孤独の助六が、7年振りに里帰する。そこで彼は幼なじみに会い、もうすぐ仇討ちがあることを知る。しかしその仇とは助六の生き別れた父だった…。
終始ハイテンションな真田広之が、画面狭しと飛び、跳ね、駆け回り、この時代劇アクション・コメディーを強引なまでに引きずり回します。90分弱といったコンパクトな上映時間に、岡本監督得意の軽快な演出と、芸達者な俳優陣の、ひとくせありそうな演技が詰まっています。冒頭の仇討ちシーンにちらと顔を出す、怪優・天本英世の不気味さが目を引きます。死神博士の最後の岡本作品出演となってしまったようです。それと時代劇でありながら全編に山下洋輔のピアノが入ります。これがまた意外にマッチしているのが不思議なくらいいんです。 普通の時代劇とは思わず、ちょっと違う感覚の時代劇(エンターテイメント)として楽しめる作品でした。