2014年 SPOTTED PRODUCTIONS
監督:武正晴
【あらすじ】
自堕落な生活を送る32歳の斎藤一子が、中年プロボクサー・狩野との出会いをきっかけに、自らもボクシングに目覚めていく。
安藤サクラが日本アカデミー賞最優秀主演女優賞をとった作品です。先日のマザーの長澤まさみといい、この作品も見事な女優魂を見せてくれています。序盤から後半にかけて体型がどんどん変わり、後半だと体が動くスピードも素人のスピードじゃないと思うのでこれは単に演技なのではなく、実際にボクシングのトレーニングをかなりこなしながら、時間をかけて撮影して行ったのだろうと思いました。彼女は嗚咽をこぼしながら、一度でいいから勝ちたかったと言いいます。試合だけではなく、今までの人生を通してなんでしょう。勝つことはできませんでした。それでも彼女が懸命に闘う姿は、それを見ていた家族と、彼にも届いていました。たしかに結果は大切でしょう。勝負事であればなおさらです。それでも、結果にこだわり努力を続ける真摯な姿は、勝者も敗者も関係なく美しいと思いました。
話は変わりますが、東京オリンピックの開催の是非をよく報道されていますが、真摯に向かうアスリートたちのことをもう少し考えてあげればいいのになぁって思います。