1976年 ATG
監督:長谷川和彦
【あらすじ】
恋人との交際を反対された順は、カッとなって父を殺し、その後、母まで殺して逃亡する。厳格な環境の中の溺愛に身動きとれなくなった青年が、ふとしたはずみから地獄の底辺をさまよっていく姿を冷徹にとらえた、70年代を代表し、今も輝きを失わない青春映画の問題作。
すっかり内容を忘れていたので改めて観てるとこんな作品だったんだと思いました。やはり水谷豊は若いですね。「傷だらけの天使」のアキラの延長線上の役柄で、もう少ししたら「熱中時代」の名教師に変身し今もバリバリ頑張っているのは凄い役者さんであろうと思います。 それに加えて特筆したいのが市原悦子さんの熟女感。すっかり家政婦と日本昔話のイメージのついた市原さんですが、Tシャツにチノパンにお団子ヘアーのお姿がエロかっこいいです!演技はさすが市原悦子という怪演でトラウマになりそうでした。市原悦子の怪演を観るだけでも今となっては価値がある作品だと思います。それとなんともミスマッチなゴダイゴのタケカワユキヒデの声がところどころに流れてきます。どうしてゴダイゴなのかはよくわかりませんが、あえてミスマッチを誘っているのでしょうかね。昭和の青春映画でした。