1974年 東宝東和
監督:大島渚
出演:藤竜也、松田暎子
【あらすじ】
昭和11年、東京中野の料亭「吉田屋」を舞台に、吉田屋の主人吉蔵(藤竜也)と阿部定(松田暎子)の二人が出会い、定が吉蔵に一目惚れする。吉蔵も定に惹かれ、二人は吉田屋のそこここで密会を重ねる。やがて関係が露見すると二人は料亭を出奔し、待合に入り浸り酒や芸者を呼びつつ、昼夜を問わず体を求め合い貪るように愛欲生活を送った。二人の愛戯は次第に高まり、互いの首を締めて快感を高めることが日常化していた。ある日、定が首を強く絞め過ぎ、吉蔵は窒息寸前に至る。定の介抱も実らず、吉歳は一旦、「吉田屋」に帰って養生すると定に伝える。しかし、定は吉蔵を自分一人のものにするため、吉蔵を殺す決意をする。
これまで観る機会がなかったので初見です。Netflixで配信されていたので、綺麗な映像とクリアな音声で観ることができました。感想としましては、これだけの情交シーンのある作品はこれまで拝見したこがありません。お腹いっぱいになりました(笑)。それと映像が美しいのとホラー的な要素も含んでいるのかなって思いました。それにしても、人間というのは、なんと滑稽な、グロテスクな、おそろしい、そして美しく、可愛らしい存在なのでしょうか。そんな、言葉で容易に表現することのできない人間という何とも不可思議な存在の本質的な一面を、大島渚監督は描きたかったのでしょうか。「コリーダ」って、闘牛のことなのね。今日はじめて知りました。それから、主演の松田暎子って、劇団『天井桟敷』に所属していたのか(それも今日はじめて知りました)。なんだか納得。それと製作に若松孝二、助監督には崔洋一これもなんだか納得でした。