2017年 東宝
監督:遊川和彦
【あらすじ】
子供が独り立ちした中学教師の宮本陽平(阿部寛)と妻・美代子(天海祐希)は、25年ぶりに訪れた夫婦二人きりの生活に困惑してしまう。ある夜、妻側の記入欄がきっちり記載された離婚届を見つけ陽平は激しく動揺するが、美代子に意図を聞き出すこともできず悶々とした日々を過ごす。混乱しながらも陽平は、料理教室の仲間や教え子と関わる中で家族の在り方を見つめ直し……。
鑑賞後に優しい気持ちになれる作品でした。人生を共に歩む妻や周囲の人々への感謝、自分自身を好きになることや相手を想いやって生きる人間の尊さ強さが作品に溢れていました。阿部寛は相変わらず熱い演技でした、天海祐希も素敵な妻を演じてました。久しぶりに心をあたためてくれるほっこりした作品を観たような気がします。
正しいことと優しいことについて阿部寛が語った「戦争みたいに正しさと正しさはぶつかるけど、優しさと優しさはぶつからない、もっと大きな優しさになる」という言葉がいいですね。また、お弁当をはじめ、愛する人に食べてもらう食事の意味についても改めて考えさせられました。言葉で伝えられないなら、食事で伝えてもいいのだと。とにかく元気を与えてもらいました。吉田拓郎の「今日までそして明日から」は自分にとって強烈なメッセージソングでしたので、こういう映画に使われてとても良かったと思います。原作は重松清さん、いい小説書かれますよね。