ホームシアターブログ

プロジェクターとスクリーンで自宅で映画を楽しんでいます。

🎬 象の背中

PVアクセスランキング にほんブログ村

f:id:AZM57:20220320070131j:plain

2007年 松竹

監督:井坂聡

出演:役所広司今井美樹

【あらすじ】

妻と2人の子供、幸せな家族4人。何不自由なく暮らしてきた48歳の中堅不動産会社部長・藤山幸弘は、今まさに人生の"円熟期"を迎えていた。しかし、ある日突然、医師に肺がんで余命半年と宣告されてしまう。その時、彼が選択したのは、延命治療でなく、今まで出会った大切な人たちと直接会って、自分なりの別れを告げることだった。これまでの人生を振り返って、自分が生きた時間とはこういうものだったと、しっかり見極めて死にたいと思ったのだ。それは妻・美和子と、夫婦としてあらためて向き合うことでもあった。すべてを妻にさらけ出した夫。そして、夫のすべてを受け入れた妻。23年間を共に過ごしてきた夫婦にとって、この最後の半年間は、忘れ得ない、かけがえのない時間となる―。

 

これは実にわかりやすい作品でした。還暦おやじにはちょうど良かった(笑)。役所広司は何をやらしても上手いし違和感なく見てしまいますね。この映画でも癌と向き合う壮絶さを見事に演じていましたし、激やせしていく様は見事でした。それと今井美樹、歌手としてはよく存じているんですが、こんな女優さんをされているなんてはじめて知りました。もっとスクリーンで見てみたいですね。最後はホスピスターミナルケア)に入院して心安らかに最期を迎える事になりますがこのホスピスが海のそばにあって何んとも豪華で、ちょっと違和感もありますがそれはそれで許せて気持ちよく観られます。人間は2人に1人は癌に罹るといわれますが、この映画で設定されている肺がんは最も治療が難しいと聞きます。そこで果敢な提案ですが、日本も安楽死尊厳死というものを認める時期に来ていると思います。大変難しい問題が多々ありますが、高額な費用のかかる癌治療を受けるよりそちらを選ぶ選択肢があってもいいと思います。この作品は安楽死について、正面から向き合う大きな問いかけを提示している映画だと思います。原作は秋元康さんです。