1988年 ユニバーサル
監督:マーティン・ブレスト
出演:ロバート・デ・ニーロ、チャールズ・グローティン
デ・ニーロが45歳の時の作品です。この時代はどうしてこうも煙草を吸うシーンが多いのかと思うくらい、プカプカと煙草は吸うし個人情報など簡単に教えてしまうおおらかな時代だったんだなぁと思います。ストーリーは元刑事で賞金稼ぎのジャック・ウォルシュ(ロバート・デ・ニーロ)は、マフィアのセラノの資金を横領した罪で逃亡中のデューク(チャールズ・グローディン)を捕まえてロサンゼルスに5日以内に連れてくる依頼を受けます。早々にデュークを捕まえたジャックですが、デュークを消したいセラノの一味、デュークを証人として保護したいFBIに追われることになり、また、ジャックの手柄を横取りしたいマービンまで加わって、ジャックとデュークは困難な逃避行をすることになります。ストーリーが非常に趣向を凝らしていて、ジャックとデュークを中心にアメリカを列車、車、バス、飛行機と乗り継いでロサンゼルスまで旅をするのですが、追っ手とのやり取りや二人の間のやり取りがとても面白く、そして緊張感のある展開がずっと楽しめます。ジャックとデュークの仲がともに旅をして、騙し騙されながら少しずつ絆を強めていく展開は分かっていても面白く、そして温かい気持ちになります。二人が互いのことを知っていくうちに、ともに正しいと思う道を進んだことが分かる展開も良かったと思います。終盤の展開は本当にドキドキハラハラしてラストにふさわしい盛り上がりを見せてくれました。知らなかった作品ですが思いのほか楽しめました。手元に置いておきたい1本です。