1990年 角川春樹事務所
監督:角川春樹
鑑賞:BS日テレ
戦国時代の上杉謙信と武田信玄の川中島の戦いがクライマックスとなる角川映画です。上杉謙信の役が渡辺謙で撮影が順調に進んでいく中、途中に白血病を発症し降板されたといういわくつきの1本となっています。当初は東宝配給で話がすすんでまいたが、配分でもめて東映配給となり、東宝が苦し紛れに作った「タスマニア物語」がこの作品を超える大ヒットとなってしまったという逸話も残っています。ストーリー性はあまりなく、合戦シーンに重点を置いた作りになっています。武田軍が赤、上杉軍が黒で統一され合戦シーンは色彩のうえでも見応えがあります。武田信玄役の津川雅彦にはちょっと違和感があった感じと、上杉謙信を渡辺謙が演じていたならまた違った感じになっているのかなぁと思ったりもしました。音楽担当は小室哲哉、当時としては斬新な起用だったとおもいますが、あまり奇抜な音楽はなく映画音楽としてマッチしていたと思います。ただストーリーは彼らが何のために戦うのかという説得力も感じないので、何を描きたいのか良く分からない映画になってしまっています。バブル時代の色々といわくつきのあった角川映画といった1本でしょうか。