
1970年 松竹
松本清張原作の鬼畜では岩下志麻さんが妻で小川真由美さんは不倫相手でした。今回は逆の設定になっています。岩下志麻と加藤剛の濡れ場シーンが少し多いのが特徴でしょうか。但し岩下志麻さんのポロリはありません。子役のけんちゃんがなんとも不気味で可哀相でした。この物語も清張は子どもを上手く絡めて作っていると思います。この映画は親子2人の幸せな生活に突然やって来た見知らぬおじさん。このおじさんは子供時代の悪夢の様な出来事を思い出しけんちゃんに自分を重ね妄想していきます。許されぬ仲の関係は慎重に慎重を重ねても難しいのと、ましてや隠れての逢瀬に巻き込まれる子供の気持ちはいかがなものだったのでしょうか。高度成長期時代を背景にしていますので当時の暮らしの様子やサラリーマン生活なども楽しめる松本清張原作らしい1本になっています。
