鑑賞:地上波デジタル放送
数々の困難を乗り越え、不可能と言われた無農薬リンゴを開発した木村秋則氏の実話を映画化した作品です。2回目となりましたが、阿部サダヲにはぴったりの田舎もんの役柄で脇を固めるは、青森の頑固親父を伊武雅刀、山崎努の演技が光ります。全編通じて夫婦愛の深さと大切さをガッツリ観られます。決して押し付けがましくなく、ピュアそのものでした。実際、10年余も試行錯誤を人は続けられるだろうか。成功の道筋すら見えない中で、自分一人ならまだしも家族を巻き込み、心も体もメタメタにされながら耐え続けられるだろうか。まさに自問自答する作品ですし、農業を生業にするには半端ないことを理解できる隠れた名作だと思います。