ホームシアターブログ

プロジェクターとスクリーンで自宅で映画を楽しんでいます。

🎬 宮沢賢治 その愛

1996年 松竹

監督:神山征二郎

出演:三上博史仲代達矢八千草薫牧瀬里穂

鑑賞:BS松竹東急

宮澤賢治生誕100年を記念して制作された作品です。有名な「雨にも負けず」は知っていますが、他の作品は文章が明治時代のものなので途中で読むのをやめたのを覚えています。宮澤賢治は貧しい生活を送った末に若くして病死したという勝手なイメージを持っていたのですが、そこそこ裕福な商家(質屋)の生まれだったのは意外でした。そして彼が仏教への信心と寒冷地の農業に身を捧げていたことも初めて知りました。そんな彼の人となりがこの映画で理解できたのですが、ただ彼がいつどうやって素晴らしい作品群を執筆したのか、今ひとつわからないところがあります。最後に読まれる「雨ニモマケズ」は見事に彼の生き方を象徴しており見事でした。この詩が彼の遺品のノートにメモされていただけだったことには驚きます。もし彼が命長らえたら、どんな作品を残したのでしょうか。そんな思いを馳せてみたくなるような1本でした。

 

🎬 続・座頭市物語

1962年 大映

監督:森一生

出演:勝新太郎、城健三朗(若山富三郎)、水谷良恵

鑑賞:BSトウエルビ

ご存じ勝新座頭市シリーズ2作目です。モノクロ作品となっています。勝新若山富三郎との兄弟共演が見れる珍しい1本になっています。勝新太郎の居合さばきは見事なものがありますが、お兄さんの若山富三郎も見事な刀さばきでした。こうしてお二人の若かりし頃の共演を見ますと、もう少し長生きしてもらって晩年の共演も見てみたかったと思います。BSトウエルビで全シリーズを放送してもらったんで、録画でゆっくり見ていこうと思っています。このジャケットの市はかっこいいですね(^^)/

🎬 アントニオ猪木をさがして

2023年 ギャガ

監督:和田圭介、三原光尋

出演:アントニオ猪木

鑑賞:Amazon

昭和のプロレス、猪木ファンとしましては、この映画の予告観た時に映画館のスクリーンで、猪木さんを観ようと思いましたが、あっという間に公開が終わり公開から3ヶ月で、アマゾンプライムで鑑賞となりました。定番の決め台詞「元気があれば何でもできる!」アントニオ猪木は死してなお、私達に勇気や元気を与え続けてくれる真のスーパースターだと思います。内容はインタビュー有り、対談有り、講談有り、ドラマパート有りと面白くも珍しい構成で、猪木信者には何分賛否はあると思いますが私としましては楽しめるのではないかと思います。自分が生きてる間に、アントニオ猪木を凌駕するカリスマレスラーが現れる事はないだろうと思います。テーマ曲「炎のファイター」を聞けば奮い立つ自分がいますし、ガウンを脱ぐ姿はかっこよすぎで今も脳裏に焼き付いています。「イノキッー!!」

 

🎬 タクシー・ドライバー

1976年 コロンビア

監督:マーティン・スコセッシ

出演:ロバート・デ・ニーロジョディ・フォスター

鑑賞:地上波デジタル放送(吹替え)

DVDは持っていますが、今回は地上波デジタル放送の吹替えで見てみました。48年前の作品とは思えないほどクリアな映像で音声も聞き取りやすかったです。やはり昔の作品は地上波やBS放送で見るのに限りますね。もうDVDは見れなくなりました。物語はトラヴィスの「生きづらさ」を見事に表現したロバート・デ・ニーロの演技がやはり凄すぎますね。この頃はデニーロ自身もとんがっていたんだと勝手に思っています。徐々に狂気に蝕まれる様も、リアルすぎて目を背けたくなります。タクシーのフロントガラスに映るニューヨークの街が、悲しいほどに美しくかっこよく映ったのが今回見た中での新たな視点でした。

 

🎬 四十四にして死屍死す

2023年 香港

監督:ホー・チェクティン
出演:テレサ・モウ、ロナルド・チェン、ウォン・ヤウナム

鑑賞:地上波デジタル放送

大阪アジアン映画祭でABCテレビ賞を受賞した香港映画。期待して見ましたがちょっとがっかりな作品でした。やはり香港映画はカンフーできめてほしいですね。ストーリーは知らない死体(全裸の男)がマンションに突如現れ、それに右往左往する住人達という設定。ブラックコメディという括りでしたが、死体の犯人捜しなどは一切せず、とにかく「死体をどう隠すか」一点に重きを置いているので、映画というよりは演劇に近い雰囲気でした。中盤からラストは、住人達の関係性の変化や、色々悩みがあっても結局それはそれで幸せということに行き着く描写は良かったですが、全体的にダラダラっとした印象のまま終わっていきました。ちょっと退屈なアジアン映画祭出品の香港作品でした。

🎬 しとやかな獣

1962年 大映

監督:川島雄三

出演:若尾文子船越英二伊藤雄之助山岡久乃

鑑賞:BS松竹東急

「全員悪人」という設定で面々が団地の一室で繰り広げる会話劇で物語が進んでいきます。カメラはほとんど団地の1室のままです。独特の空気感が漂う作品でした。若尾文子さんは名前こそ知っていますが演技を見たのははじめてのような気がします。出演は1950年から60年代にかけて大映での出演がほとんで、それ以降はテレビに出演されているようですね。今でも90歳ご健在のようです。映画は昭和な調度品や用語(定期預金の利息5%・一ドル360円・大蔵省)、印象的なシーン(夕日を背景に踊り狂う友子と実など)。本作のおかげで川島監督の作品が俄然気になるようになりました。62年前の私が生まれた時の1本でした。

🎬 死亡遊戯

1978年 香港

監督:ロバート・クローズ

出演:ブルース・リーサモ・ハン・キンポー

鑑賞:BS松竹東急

ブルース・リーが1972年秋にクライマックスのアクション・シーンのみを撮影後中断、急逝により未完となり、五年の紆余曲折の後サモ・ハン・キンポーを起用し、追加撮影して完成させた作品です。随所にリーの過去の映画のワンシーンからのカットが挿入されています。最後の戦闘シーン以外でのリーの顔のアップは他の映画から流用したもので結構わかりやすい作りになっていました。このような編集が随所に見られる作品になっていますが、見せ場の長身のハキムとの戦いは本人だと思われます。やはり黄色のつなぎのコスチュームをみるだけで往年のブルース・リーファンは納得するのではないかと思います。ブルース・リーの遺作となった作品です。