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プロジェクターとスクリーンで自宅で映画を楽しんでいます。

線は、僕を描く

2022年 東宝

監督:小泉徳宏

出演:横浜流星、清原果耶、江口洋介三浦友和富田靖子

 

水墨画を題材にした珍しい作品です。書道を少し嗜んでいますので、水墨画の筆の使い方や墨の作り方などがとても興味深く見ることができました。映画の中の「見えないものを描く」「命を描く」、このセリフ(その場面も)がとても心に響きました。書に向き合う中で私自身も揺れている気持ちが少しありましたので落ち着きました。主人公も、取り巻く人々も、いい役者さんばかりだし、とても心地よい演技だったのでもう一度見たい作品です。でも続けてではなく、少し間をあけてまた観たらどう感じるか、ただ2時間では物足りなかったような。もう少し濃厚な内容でも充分見れたと思います。あっという間に終わってしまう感じがありましたが、基本的にはおすすめの映画です。原作ポチろうかなと思います。

🎬 天城越え

1983年 松竹

監督:三村晴彦  製作:野村芳太郎

原作:松本清張

出演:田中裕子、渡瀬恒彦平幹二郎

40年前の作品ですが、若かりし頃の田中裕子はドキッとするような妖艶さがありますね。この作品は時間軸の移動がありますので少し難解なところもありますが、時間軸として移動するのは渡瀬恒彦だけですので、若かりし頃のエネルギッシュな渡瀬と年老いた渡瀬を楽しむことができます。こうして見てみると鬼籍に入った俳優さんがたくさん出られていますので懐かしく見ることもできました。作品は、少年の視点、刑事の視点、そして現代になっての視点という3つの視点から構成されており、複雑な時間軸の移動が作品に独特の緊張感を与えているような感じでした。さらに、父でない男性と関係を持つ主人公の母親(吉行和子)を丁寧に描き出すことで、少年の思春期の心のもつれを浮かび上がらせてそれが伏線となり、多感で傷つきやすい少年が旅先で出会う美しい女性田中裕子に抱く一瞬の思いが、母を浮かび上がる構造になっています。原作は松本清張、読んでみたくなる隠れた名作ではないでしょうか。

 

🎬 スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼

2020年 東宝

監督:中田秀夫

出演:千葉雄大白石麻衣、成田亮、井浦新

前作からの続いての鑑賞となりました。前作は身近に起こりうる可能性がある内容でしたが今回は身近な内容ではなくかなり大がかりなものになっていました。それとスマホは落としてませんでした(笑) ヒロイン役の白石麻衣は襲われるシーンがとてもリアル感があってよかったですが全体的に演技はまだまだといった感じで、彼氏で刑事役の千葉雄大は全く警察官に見えませんでした。成田亮は上手かったですね。ただあんな簡単に警察署脱走されちゃダメでしょうといった感じで突っ込みどころはあるなぁといった感じです。ただお笑いタレントさんが出てくるシーンがあるのですが、配役的にどうかなと思えるシーンでちょっと集中できないところもありました。ストーリーは面白いのでキャスティングがどうかと思える1本でした。

🎬 悪人伝(吹替え)

2019年 韓国

監督:イ・ウォンテ

出演:マ・ドンソク、キム・ムヨル

 

久しぶりの韓国映画でした。もちろん吹替えです。韓国語で日本語字幕で見るのはちょっと無理です。最近洋画もオリジナル言語で見るのはなくなりました。もう字幕を見ながら映画を見ることはできないのかもしれませんね。

物語は警察VSヤクザVS連続殺人鬼で、ヤクザと警察が手を組むというちょっと考えられない構図でした(笑)。それにしてもドンソクは強かったですね。強面で鍛えらえた肉体、何回刺されても死なないという役柄でぴったりだったと思います。相手役の刑事はは武井壮かと思うくらいそっくりの役者さんでした。たまには韓国映画もいいですね。ただし吹替えですけど。

🎬 8年越しの花嫁~奇跡の実話~

2017年 松竹

監督:瀬々敬久

出演:佐藤健、土屋太鳳、薬師丸ひろ子杉本哲太

 

知らない作品でしたが、はじめから映画にどんどん引き込まれていきました。やはり実話としての作品ですから訴えかたといいますか、視聴者に与えるものは強いものがあると思います。物語は難病にかかり昏睡状態になってから数年して目覚め、厳しいリハビリを経て8年後に結婚するという話です。健康的な優等生の印象が強い土屋太鳳は、闘病中の(おそらくは薬の副作用)パンパンに膨れ上がった顔を特殊メイクで再現し、従来のイメージを突き破ろうとする意気込みを感じさせてくれます。佐藤健は決して格好つけたりするのではなく、ちょっと不器用だけど真面目で朴訥で優しくて一途な青年を良く演じてなかなかの好演でした。薬師丸ひろ子もいいお母さんでした。実話に基づく作品ですので、実話の持つ迫力が画面を通して伝わってきます。泣かせ所は盛沢山ありますが、敢えて感傷的な山場を作らないのもいいと思います。これはおすすめの1本です。

 

 

🎬 ティン・カップ (吹替え)

1996年 ワーナーブラザーズ

監督:ロン・シェルトン

出演:ケビン・コスナーレネ・ルッソ

 

最近あまり見なくなったケビン・コスナーが主役のゴルフを題材にした作品です。ケビン・コスナーがダメな男な感じなんだけど、後半はかっこよく描かれています。レネ・ルッソはこの当時はめちゃくちゃ綺麗ですね(『マイ・インターン』で彼女を見ましたが、今もスタイル抜群で美しいのでしょうね) 笑えてワクワクと元気がもらえる映画でした。古き良きアメリカの感じが出てると思います。またゴルフドリームの夢を見させてくれる一本で「ゴルフは刻むことも大事だが、時には勝負する時も大事」と人生に問いかけてくれるような作品でした。

🎬 荒野の七人

1960年 アメリ

監督:ジョン・スタージェス

出演:ユル・ブリンナースティーブ・マックイーンチャールズ・ブロンソンジェームス・コバーン

鑑賞:BSテレ東(吹替え)

久しぶりに見ましたがやはり面白いですし、憧れの名優たちの若かりし姿を見れますので今でもワクワクしますね。黒澤明監督の「七人の侍」のリメイク版ですがどちらも今見ても古さを感じません。もうみなさん鬼籍に入られましたがいつまでもも輝く名作だと思います。今回はBS放送で見ましたが音質映像とも60年以上も前の作品とは思えないほど見事に蘇っていました。ブルーレイが欲しくなってAmazonを見ましたが残念ながら販売していません。いい映像で手元に残しておいておきたい1本です。