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プロジェクターとスクリーンで自宅で映画を楽しんでいます。

🎬 善き人のためのソナタ

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2006年 ドイツ

監督:フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク

出演:ウルリッヒ・ミューエ、マルティナ・ゲデック、ゼバスティアン・コッホ

鑑賞:BS松竹東急(吹替え)

当時の東ドイツが置かれていた監視社会の実像を克明に描いている、第79回アカデミー賞外国語映画賞を受賞した作品です。このような時代がつい最近まで実際にあったということがお驚きで、社会主義共産主義体制の怖さを見事に表現している1本だと思います。戦争やユダヤ人迫害の凄惨さと、東ドイツの抑制された静かな恐怖は別物ですが、第一次世界大戦開戦から辿るドイツの悲劇は第二次大戦で終わらず、東ベルリンから89年の壁崩壊まで続いていたことにあらためて気づかされました。戦場のピアニストに似た空気感を持った重たい内容の1本でした。主人公の吹替えが萩原流行さんというのも驚きました。歴史認識のうえでドイツ製作の貴重な1本だと思います。