1992年 コロンビア
出演:ゲイリー・オールドマン、ウィノラ・ライダー、アンソニー・ホプキンス、キアヌ・リーヴス
鑑賞:BS松竹東急(吹替え)
コッポラ監督が描くドラキュラ伯爵の世界は吸血鬼ドラキュラの話ではなく、壮大なラブストーリーとなっていました。これが原作に忠実なドラキュラ物語のようです。映像の美しさが秀逸な作品です。その美しさもあって、詩的な仕上がりになっています。が、その分、おどろおどろしさには欠け、ドラキュラとしては物足りなさを感じました。物語としては古き「吸血鬼ドラキュラ」を踏襲していますが、そこにドラキュラのモデルとなったと言われているブラド三世の逸話と悲恋味を巧みに盛り込み、新たな映像と感覚でそれを見せてくれています。スタイリッシュ・ホラーとでも言うところでしょうか。個人的には、クリストファー・リー演じるドラキュラ伯爵の方が好きですが、ドラキュラの新解釈として見れば面白い作品です。子ども頃怖かった思い出のあるドラキュラはおそらくクリストファー・リーが演じているドラキュラだったように思います。十字架、ニンニク、太陽がだめだったと思いますがそういうドラキュラもまた見たくなりました。狼男、フランケンシュタイン、ドラキュラ子どもの頃怖かったんですが、怪物くんでかなり楽になりました(笑)