2015年 アークエンタテイメント
監督:呉美保
観賞:Amazonプライム
小学校の新米教師の学級崩壊と幼児虐待に苦しむ母親、それと認知症の女性と自閉症の男の子の話が同時進行で進んでいきますが、おそらくこの三つの話にはつながりはないように思います。ただ繋がりはありませんがどの話も大人と子どもが絡む話となっています。どこかに繋がりがあると思うのは見る側に委ねられているように思います。子どもを虐待するシーンは見ていてつらくなりますが、自分が虐待されていたから子供にも虐待するという流れはそうでもないように思います。昔は親は子どもを体罰で育てるスパルタ教育が主流で私もそのうちの一人ですが、自分の子どもに手をあげたことはほとんどないように思います。ただいつの時代にも幼児虐待は多かれ少なかれあったように思います。抵抗できない子どもを虐待していくのは一種の快感に似たようなものがあるのかもしれません。そのあたりを尾野真千子、池脇千鶴が上手く演じていました。楽しい映画ではありませんが考えさせられる1本だと思います。ただ問題がどこにあるのかというところにもう少しフォーカスしてほしかったと思える1本でした。