1968年 大映
監督:三隅研次
出演:勝新太郎、三田佳子、佐藤允、西村晃、藤岡琢也、ミヤコ蝶々
【あらすじ】
甲州路の石和宿で熊吉の下に草鞋を脱いだ座頭市は、渡世の義理により宇之吉という若い博徒を斬ってしまう。そこへ宇之吉の姉・お袖が帰って来て…。
今年初の勝新はやっぱり「座頭市」にしました。ヒロインは若かりし三田佳子、ちょっと大根芝居もありましたけどそれはお愛嬌で(笑)とにかく美しく、その物憂げな表情や憂いを含んだ気品ある麗しさに見惚れます。女優として煌めくような輝きを放つというような若き三田佳子を楽しめるのも特徴だと思います。この作品は市がボコボコにされて簀巻にされるも、そのままの状態でひょっこり起き上がって悪党蹴散らしたり、馬にしがみついて爆走して馬が止められなくて落馬、崖から落ちるなどいろいろコミカルが目立つ点が印象的でしたが、ちょっとやり過ぎ感もありましたね。しかし勝新の殺陣はいつみても絶品です。藤岡琢也、ミヤコ蝶々、西村晃の安定感も印象に残った作品でした。