1973年 東宝
監督:森谷司郎
【あらすじ】
深海潜水艦・わだつみの操舵士である小野寺俊夫と田所博士は、日本が沈没するほどの海底異変が起きていることに気付く。しかし、その異変から日本国民が逃れる時間はもはや残されていなかった。
約40年前の作品を、NHKBSプレミアムで視聴したんですが、画質、音声とも古さを感じさせない見事な仕上がりでした。自分は小学生の頃で、おそらく当時原作を読んだと思いますが、改めてこの映画を観て専門的な学術的用語が多く、これは小学生には理解できなかっただろうなと思います。日本はこれまで数々の震災を経て、今また全世界的なコロナ禍に見舞われているさなか、いろいろと考えさせられる材料がたくさんこの作品に詰まっています。個人的には、首相を演じた丹波哲郎にMVPをあげたい。こんなにも情感あふるるカッコいい総理を、想像でも現実でも(笑)見たことがありません。箱根の老人との対話中に涙する丹波哲郎の姿にもらい泣きしてしまいました。仮にこんなケースが日本に起こったら、いったい誰が彼のようにふるまえるだろうか?そこが本作一番のフィクションといえばフィクションなのかもしれませんね。この日本沈没という1973年に製作された貴重な作品は、ぜひとも多くの日本人が見てみるべきものであると思います。貴重な資料としても多くの学ぶべき内容が満載の作品でした。