2014年 松竹
監督:中村義洋
原作:湊かなえ
【あらすじ】
テレビ報道は過熱し、ネットは炎上。噂が噂を呼び、口コミの恐怖は広がっていく。
果たして城野美姫は残忍な魔女なのか? それとも──。
原作が湊かなえときたらやはり見てしまいますよね。8年前の作品ですが、過熱報道、SNSによるいじめなど、今でもさらに深刻化している社会問題をうまく取り上げていると思います。この映画の登場人物は目の前にいる嫌な奴に対する、それぞれの対応の仕方をうまく見せていると思います・周りを巻き込んで集団で攻撃するタイプ、いじめに泣き寝入りをして引きこもってしまうタイプ、総攻撃に出るタイプ。そして「いつかきっといいことがあるから」と自分に言い聞かす主人公。この主人公を井上真央が実に上手く演じていました。ただこの映画はハッピーエンドでもなくまた誰一人救いがありません。ラストは少し主人公が昔の思い出に浸るところに救いはあるかな。このあたりのイヤミスさが湊かなえたるゆえんなんでしょうね。インターネットや過熱報道に警鐘を鳴らしている作品でした。