2020年 アマゾンスタジオ
監督:レジーナ・キング
出演:キングズリー・ベン・アディル、イーライ・ゴリー、オルディス・ホッジ、レスリー・オドム・Jr
【あらすじ】
1960年代のアメリカ。アフリカ系アメリカンの平等を勝ち取るための公民権運動が勢いを増すなか、ある場所に4人の黒人男性が集う。カシアス・クレイ、マルコムX、ジム・ブラウン、サム・クック。それぞれがアフリカ系のアイコンとなる存在だった。和やかな時間が流れるかと思いきや、ふとしたきっかけに各々の人種問題に対する感情がぶつかり合っていくことに…。
昨年の12月にアメリカで劇場公開された作品です。アカデミー賞にもノミネートされているんですね。配給がアマゾンスタジオになっていまして、Amazonプライムでもう観ることができました。それも吹替えで。これはさすがにお得感を感じましたね。この作品はカシアス・クレイが白人とボクシング対決するところから始まり、それはまさしく「黒人vs白人」の構図です。しかし、この一戦では負けてしまいます。サム・クックも、ジム・ブラウンも、白人社会の厳しさを身をもって味わうばかりです。マルコムXにいたってはイスラムの黒人社会からも追われ、孤立しています。そんな4人がマイアミのホテルの1室で語り合います。目を引くような映像や派手な物語展開が無い会話劇ですが、4人の黒人男性の熱いディスカッションが作品にメリハリと躍動感を与えていて、とても面白かったです。会話だけでここまで作品に引き込まれるのは、俳優陣の演技、個性的なキャラクター、その主義主張の熱さによるところが大きいと思います。特にジムブラウンが語る黒人の肌の明るさについての話は、劇中のマルコムXが言う通り、興味深く、印象的でした。当時の歴史的背景を深く知っていればより楽しめると思いますが、主要4人の事をざっくりとしか知らない私でも中々楽しく観ることができました。この作品はAmazonプライムの会員ならすぐ見れます(^^)/