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プロジェクターとスクリーンで自宅で映画を楽しんでいます。

🎬 大脱獄

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1975年 東映

監督:石井輝男

出演:高倉健菅原文太木の実ナナ田中邦衛

 

高倉健菅原文太との共演で健さん東映専属の最後の年の作品です。任侠でもやくざでもなく死刑囚という設定ですが、それが無実の罪をきせられたし死刑囚、それが脱獄し復讐するという東映健さんではまだソフト路線なのかなぁって思う作品です。厳冬の北海道の刑務所から脱走した死刑囚たちが、吹雪のなか次々とすさまじい勢いで倒れていき、生き残ったのは無実の罪を着せられた健さんと、尊属殺人の文太兄ィのふたりだけ。70年代の東映2大スター!共演ははじめて見たと思います。
空きっ腹を抱えて、生きるためにドブネズミの丸焼きを頬張り、突然道に倒れている踊り子を助けたり(検尿、検便まであり!)、日雇いの仕事を地道にやったり、拾ったコンドームに、お小水を入れ湯たんぽにしたり、健サンの宿泊先のテレビではペチャパイコンテストをやってたりと、有無をも言わせぬテンポよいストーリー展開でどんどん話が進んでいきます。その間におなじみ小池朝雄(本当は渡哲也の予定だったが病気で降板)、三谷昇や三井弘次、山本麟一など、顔もキャラも個性派たちがどんどん登場してはすぐ消えていき、最終的に健サンの敵、田中邦衛への復讐へと向かっていきます。この邦衛の非道ぶりが最悪に不快で、しかも片目が灰色で、さらに歯はボロボロ(本当に気持ち悪い!)、それで殺人はするわ、強盗はするわ、偽証するわ、本当にたちが悪すぎて最高!この邦衛をぜひ観てやってください。北の国から田中邦衛とは別人です(笑)最後、健さんに当然やられるのですが、そのやられっぷりがまた見事!スプラッター映画も真っ青です(笑)。豪華なキャスティングですがあまり評価されていないようです、東映アクションの隠れた名作ではないでしょうか。BS日テレ高倉健特集で放送され録画で観賞しました。