2014年 東宝
監督:木村大作
この映画は山好きにはたまらないでしょうね。映画の舞台は周りをアルプスの山々に囲まれた立山の3000メートル付近に立つ山小屋です。監督さんは自然を撮らすと右に出る者はいないと言われる木村大作。物語はどうであっても見てみようと思います。と言うものの山好きの自分でもこの作品は知らなかったので、たまたまAmazonプライムで見つけたの早速観てみました。やはり立山の自然が見事に撮られていました。素晴らしいの一言です。特に蒼井優ちゃんが山小屋の屋根に布団を干すシーンなんかは本当に見事に撮られていて最高でした。まだ立山には登ったことがないので、今年はアルプスをやめて立山にしようかと思ったくらいです。それに蒼井優ちゃんは何をやらしても上手いですね。いい女優さんになっていかれると思います。ただ主人公の松山ケンイチがエリートの道を捨ててまで、父の山小屋を継ぐというところに至った心情の描かれ方がどうも浅い。山小屋を訪れ、父の山と山小屋に対する思いに心を動かされ・・・というのは分かるのですが、あっさりし過ぎかな。それをこれをまたあっさりと承諾する会社の上司もあっさり。幹部を約束された人間が辞めるのにあれっていう感じでした。それと装備にヘッドライトがない。これは山に登るものにとっては違和感ありありでした。せっかくモンベルの辰野社長も出演されているんですから、装備はもう少し気を配ってほしかったと思いますが、やはり山は怖いということですね。色々と考えさせられた作品でした。