1931年 アメリカ
監督・脚本・製作・主演:チャールズ・チャップリン
【あらすじ】
街角で花売りをする盲目の少女は、なけなしのコインで一輪の花を買ったチャーリーを金持ちの紳士と誤解してしまう。チャーリーは、この誤解をきっかけに、少女を助けようと懸命な金策に走り回ることになる…。
今年の一本目はチャップリンの「街の灯」を久しぶりに観てみました。
実に90年前の作品です。基本的にサイレントですが伴奏音楽と音響が入ったサウンド版として製作した初めての作品です。セリフはなしで途中何回か簡単な英語のフリップが入る程度です。
今回一番印象に残ったシーンはもちろん有名なラストシーンなのですが、もう一つチャーリーが盲目の彼女に1000ドルを渡すシーンがあります。お札を1枚手元に残しておくのですが、彼女のキスによって全てを渡し自分は無一文になるシーン…(-.-)
「無償の愛」とはこういうことなのかな…(-.-)
ハッピーエンド?バッドエンド?それは自分自身の人生の積み重ねの中で解釈が変わるのではないでしょうか。
私は最後「you?」という言葉に対して、表情で「そうだよ、俺だよ」と言っているような気がします。
『彼女をじっと見ているうちにだんだん引き込まれていって、自分が自分でないような素晴らしい感じがしてきた。演技をしてるんじゃなく…自分の外に立って見つめながら、彼女の反応を観察して、そのことにちょっと途惑っていた。大成功だったよ。あれは美しいシーンだ、本当に美しい。それは、大げさに演じられていないからだよ』
・・・ by Charles S. Chaplin