2014年 アメリカ
監督:リチャード・グラツァー、ワッシュ・ウェストモアランド
【あらすじ】
夫にも3人の子どもたちにも恵まれ、充実した日々を送る50歳の大学教授、アリス。物忘れが頻繁に起こるようになって診察を受けると、若年性アルツハイマー病と宣告されてしまう。しかも遺伝性で、子どもたちにも発症のリスクがあると分かる。子どもたちにも動揺が広がる中、病気は徐々に進行し、ついには大学も辞めざるを得なくなるアリスだったが…。
この作品はふくさんの紹介で観ることができました。ジュリアン・ムーアの演技が実に素晴らしかったです。さすがアカデミー賞、この演技には拍手喝采です。だんだんと壊れていく自分を見事に演じられています。いくらキャリアを積んだ方でもこの病気を患ってしまうと本当に悲しい、自分が自分でなくなっていくことは、自分自身もさることながらちかくにいる家族もどんどん不幸になっていきます。恐ろしい病気であることはまぎれもない事実だと思います。
後半になってくると、夫は自分の仕事が大事で、やはり野心もあり、妻のことより自分優先となる。いくら夫婦仲良くても、やはり自分のことが大事になるものだと思います。子どもたちも成人しているので、母を思いやることはするけれど、それが重荷となることも当たり前。現実をよく見て、作られている映画だと思います。
老後を考える時のみてほしい、甘くない現実をしっかりみた作品でした。