2019年 松竹
監督:蜷川実花
【あらすじ】
身重の妻と子どもがいながら恋の噂が絶えず、自殺未遂を繰り返す太宰治は、その破天荒な生き方で文壇から疎まれていたが…。
今回も女性が監督さんの作品です。この監督さんは「さくらん」や「ヘルタースケルター」を撮った監督さんで独特の映像美とエロティシズムがある監督さんだと思います。今回の二階堂ふみの濡れ場シーンは、本気で感じてるんじゃないのと思わせるくらい見事な濡れ場でございました。それと今回も宮沢りえは圧倒的な演技力だったと思います。耐える妻…最後にその想いが溢れて幼子と遊びながらの涙…哀しさと悔しさと強さを出し切った演技。あのペンキシーンでダウン症の子どもとの演技は見事でした。小栗旬が演じた太宰はちょっとイメージが違っていたかな…自分が思う太宰像はこんな気が強くてチャラい男じゃない。どうしようもなく自堕落で儚く堕ちていく男…そんな太宰を見たかったかな。「恥の多い生涯を送ってきました。」また葉蔵がもがき苦しんだ人間失格を読んでみます。