2015年 松竹
監督:山田洋次
【あらすじ】
1948年の長崎で助産婦をして暮らす伸子。彼女の前に3年前に原爆で亡くしたはずの息子・浩二が現れる。その日から浩二は度々伸子の前に姿を見せるようになり…。
長崎の原爆の悲惨さを伝えるお話しですが、それを伝える作品としては秀逸の作品でした。戦争の無惨さや無情さを親子の情愛と共に描かれていて、流石山田洋次作品だと思います。アカデミー賞は当然と思われる出来ばえでした。それとただ悲惨なだけでなく二宮和也の明るい演技が、更に悲哀を醸し出していて、さすが役者二宮和也でした!今はダメというのではありませんが、この時代の日本人には、奥ゆかしさとかなにか、微笑ましいようなほっとさせる気遣いのようなものがあったように思えます。このあたりの表現の仕方が山田作品の醍醐味なんでしょうね。昭和を作れる名監督さんですよね。