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プロジェクターとスクリーンで自宅で映画を楽しんでいます。

🎬 ゼロの焦点

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2009年 東宝

監督:犬童一心

出演:広末涼子中谷美紀木村多江

【あらすじ】

仕事の引継ぎのため、金沢に戻った鵜原憲一が失踪。彼の足跡をたどって金沢を訪れた妻・禎子は、そこで憲一のかつての得意先である会社の社長夫人・室田佐知子と、受付嬢の田沼久子の二人に出会う。一方、憲一の失踪と時を同じくして連続殺人事件が発生。その被害者は全て憲一に関わりのある人物だった…。

 

有名な松本清張原作の「ゼロの焦点」、映画、テレビでも幾度となく作られている超有名どころの作品ですが、じっくり見たのははじめてでした。原作も読んだか読んでないか覚えていないほど…(-.-)

砂の器」と同様に核は「過去」と「やり直し」にあり、そこに清張独特のミステリーが絡むのがこの作品の魅力でしょうか。中谷美紀の鬼気迫る演技は素晴らしかったし、薄幸で気立ての優しい役柄に木村多江はまさにぴったりとはまっていた感でした。この監督さんはこの前に「グーグーだって猫である」、翌年に「のぼうの城」を撮られているんですね。この違いは凄いと思います。

🎬 ビルマの竪琴

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1985年 東宝

監督:市川崑

出演:中井貴一石坂浩二、川谷拓三、菅原文太

【あらすじ】

ビルマ戦線で投降した日本軍の水島上等兵は、戦争で命を落とした同胞の霊を慰める為に僧となり、現地に残る決意をする。

 

戦争をテーマにした映画は、爆発シーンや銃撃シーンのリアルさや緊張感が評価されたり、人間の絆といったものなどが大きく取り上げられたりします。
しかし、この映画はそういった直接的な戦闘の様子や絆については描かれません。
それは、この映画のテーマが、戦争という非日常的な状況から解放されて日常に戻る時、何を目的として人生を歩みはじめて行くべきかという人生の意味を問う求道的な性格を持っているからではないでしょうか。
最後に水島上等兵が出したのは彼なりの一つの答えです。その迷いと苦悩を、若い中井貴一は見事に演じてくれていました。上官には石坂浩二、彼を起用したことによって軍隊独特の暴力的な上下感が見事になくなっています。それと今は亡き、川谷拓三の独特の演技も楽しめます。台詞は少ないですが渡辺篤史の演技ははじめてみたような気がしました。アクションやCGに頼らずとも、脚本だけでこんなに素晴らしい映画を作ることができる、という見本のような映画だと思います。

 

🎬 七年目の浮気

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1955年 20世紀フォックス

監督:ビル・ワイルダー

出演:マリリン・モンロー、トム・イーウエル

【あらすじ】

妻と息子を避暑地に送り出し、つかの間の独身に戻った結婚七年目の夫。そんな時、階上に美人のCMモデルが越してきた。彼の浮気の虫がむずむずし始めて……! ?

 

映画ファンを語る上で、まだマリリン・モンローの作品を見ていないので、なんとか見てみようと思ったところ、NHKBSPで放送されたのでしっかり録画して見させていただきました。さすがNHKさん65年前の作品が見事な映像の美しさで蘇っていたので感動しました。

しばらくして、マリリン・モンローが登場するんですが、チャーミングであり美しさもありキュートでもあり、やはり当時のセクシーシンボルであったことは十分納得できます。この作品は超有名な、地下から吹き上がる風でスカートがめくりあがるシーンがあります、もっとゆっくりと見せてくれるのかなと楽しみにしていたんですが、あっけなく終わってしまいました(笑) もっとしっかりとモンローを楽しむには、やはり吹替えかなっと思ってしうほどモンローの魅力あふれた作品でした。

🎬 ハーフネルソン

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2006年 アメリ

監督:ライアン・フレック

出演:ライアン・コズリング、シェリーカ・エップス

【あらすじ】

ブルックリンの中学校で歴史を教える教師、ダン・デューン(ライアン・ゴズリング)は生徒たちの信望を集めている一方で、ドラッグに溺れている。ある日学校でドラッグを吸っている現場を、女子生徒ドレイ(シャリーカ・エップス)に見つかってしまう。劣悪な環境で生活をする彼女を何とかして救おうとするダンと、彼の秘密を知っているドレイ。二人の間に不思議な友情が芽生え始めるのだが―。

 

この作品は先日「タイタンズを忘れない」を見て、ライアン・コズリングが気になって何を見ようかと彼のプロフをみていると、アカデミーにノミネートされた作品があったので早速みてみました。決してプロレス映画ではありません(笑)、どうしてこのタイトルがついたのかは映画を見てもわかりませんでした。それとこの作品の日本公開は2017年、内容的にもちょっと躊躇していたのかと思いますけど、どうして10年後に公開にふみきったのはわかりません…(-.-)、大人の事情っていうところでしょうか。ライアン・コズリングは、映像から何処となく漂って来る空虚なニュアンスと不健康な感じで、不安な今の時代をインプットされているちょっと気になる俳優さんですね。この作品は相手役の女子中学生のシェリーカ・エップスの演技が光っていました。あまりその後の出演がないのが残念なところです。展開が読めないまま終わってしまった不思議な作品でした。

🎬 ナルニア国物語 第1章: ライオンと魔女

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2005年 アメリ

監督:アンドリュー・アダムソン

出演:ティルダ・スウィントン、ジョージー・ヘンリー、スキャンダー・ケインズ

【あらすじ】

戦乱を避け田舎に疎開したペベンシー家の4人きょうだいは、疎開先の古い屋敷の空き部屋にあった衣装ダンスから別世界の国・ナルニアに引き込まれる。そこは魔法が生き、けものたちがしゃべり、神話的生き物や妖精の住む世界であった。子供たちは不思議なライオン、アスランに導かれてナルニアを支配する白い魔女から住人たちを解放しようと奮闘する。

 

昨日とは一転してまったく真逆といっていい位置にある映画を見てみました。何故かDVDを持っていましてなかなか見る機会がなくて、よーやく見たという感じです。

物語はかくれんぼして衣装ダンスに迷い込んだことから始まる、四人兄弟の夢と愛の冒険物語。おしゃべりする動物やサンタさんが登場するメルヘンな感じと、それと裏腹にワクワク楽しませてくれるのが戦闘シーンです。これにはびっくり、特にピーター(長男)の戦闘シーンはなんか胸が熱くなったなあ。おとぎ話なので途中にサンタさんなかも出てきてほっこりさせてくれます。見終わったあとに「NGシーン」を見ていると、普通の4人の子どもたちが悪ふざけをして遊んで楽しんでいるシーンを紹介していたのでこれはこれで可愛かったです。「白い魔女」の他の作品を見てみようと思いました。

 

 

🎬 アトミック・ブロンド

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2017年 アメリ

監督:デヴィッド・リーチ

出演:シャーリーズ・セロン、ジェームス・マカヴォイ、ジョン・グッドマン

【あらすじ】

1989年、東西冷戦末期のベルリン。世界情勢に多大な影響を及ぼす極秘情報が記載されたリストが奪われた。イギリス秘密情報部MI6は凄腕の女性エージェント、ロレーン・ブロートンにリスト奪還を命じる。彼女には、リスト紛失に関与したMI6内の二重スパイ“サッチェル”を見つけ出すもう1つのミッションがあった。誰が味方で誰が敵なのかわからなくなる状況下、ロレーンは…。

 

これはもうシャーリーズ・セロンの魅力を存分に楽しめる作品です。ストーリーはちょっと複雑…誰が味方で誰が敵かわからなくなりますが、格闘、カーアクション、ガンアクション、派手なアクションシーンの連続です。それと、お酒、タバコのシーンが本当に多い、このあたりもR15の対象になっているんでしょうね。シャーリーズ・セロンは撮影当時でも40歳を越えているのに、身体は見事に鍛え上げられています。ラストシーンまでアクション満載、まさにあっぱれでした。
映像がスタイリッシュでかっこよく、時折入るベルリンの街並みも興味深く見ることができました。ベルリンの壁がまさに崩壊すんぜんの時の設定なので、町のデモやラジオ放送なども緊迫感があり映画の中にさらに緊張感を与えて良かったと思います。
音楽も80年代のヒット曲ばかり。ラストに「Under Pressure」
1989年頃の世界の空気を知っている人には、懐かしく当時を思い出させるのではないでしょうか。しかし、シャーリーズ・セロンは凄い女優さんだとつくづく思いました。

🎬 インソムニア

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2002年 ワーナーブラザーズ

監督:クリストファー・ノーラン

出演:アル・パチーノロビン・ウィリアムスヒラリー・スワンク

【あらすじ】

ロサンゼルスのベテラン警部ウィル(アル・パチーノ)は、猟奇殺人事件の行方を追ってアラスカに赴き、現地の新人刑事エリー(ヒラリー・スワンク)と共に捜査にあたるが、白夜の中不眠症に陥り、次第に精神のバランスを崩していく…。

 

ゴッドファーザー」を見て以来、ロバート・デ・ニーロアル・パチーノはどんな作品に出てどんな演技をされるだろうと思う気になる俳優さんです。デ・ニーロとは少し違って、アル・パチーノは人間の暗部を表現することに関しては、右に出る者がいない俳優さんだと思っています。この作品も後半になるにつれて、眠れずに疲労が増していく様は見事でした。ロビン・ウィリアムスも悪役というか、どこかいいおじさんの雰囲気があって猟奇的な犯罪とは対比していてなかなかいい味を出されていたと思います。それとヒラリー・スワンク、単なる新人刑事役ではないと思っていたら案の定鍵を握るいい役をされていました。アカデミー賞受賞の三人が織りなす見ごたえのある作品でした。アラスカの自然も見ごたえがありいいですよ。

インソムニア不眠症