ホームシアターブログ

プロジェクターとスクリーンで自宅で映画を楽しんでいます。

🎬 インターステラー

f:id:AZM57:20210901051130j:plain

2014年 パラマウント

監督:クリストファー・ノーラン

出演:マシュー・マコノヒー, アン・ハサウェイ, ジェシカ・チャステイン

【あらすじ】

地球の寿命が尽きかけていた時代。居住可能な新たな惑星を探すミッションの先導者に、元エンジニアでシングルファザーのクーパーが選ばれる。彼を待っていたのは、想像を絶する未開の宇宙空間だった…。

 

評価の高い作品をようやく観ましたが…(-.-)。自分には理解できないところが多すぎましたし、難解すぎてよくわかりませんでした。五次元?ブラックホールを人が無傷で通過する・・・わからない・・・更にビックリしたのは、その後、時空を遡って自分の自宅に小人(!)になって現れたシーン。ブラックホール量子力学的データーをモールス信号で、壊れた腕時計の秒針を念力使って・・・大事なところなのでもう一度言います。いいでしょうか?ね・ん・り・きで時計の秒針を震わせてモールス信号で娘に伝えた。娘が、秒針を見て「お父さんからの通信だ!」(愛があればきっと分かるのでしょう)と言って、その何処から見ても壊れた様にしか見えない、秒針の震えをモールス信号だと気づき、そのデータを元に重力を自由にコントロールする技術の開発に繋がった・・・真面目に観れます?それも最後の山場です。確かに宇宙空間や異星でのシーンは目を見張る見たことのない素晴らしい映像美でした。そしてアンちゃんも美しい。そこを楽しむ作品だと思います。難解すぎた作品でした。

🎬 たそがれ清兵衛

f:id:AZM57:20210829090239j:plain

2002年 松竹

監督、脚本:山田洋次

原作:藤沢周平

出演:真田広之宮沢りえ田中泯小林稔侍、丹波哲郎岸恵子

【あらすじ】

貧乏で日々内職にいそしむ通称“たそがれ清兵衛”。ひょんなことから彼はその強さを知られ、藩命で果し合いをすることに。困惑する清兵衛だったが、これを機に幼馴染への秘めた恋に決着をつけようとする。

 

かれこれ20年前になるんですね。久しぶりに観てみました。本当に良い作品と言うのは 何度観ても味が有りますしストーリーもそうですが宮沢りえさんと真田広之さんの 静かですが丁寧で味のある演技が素晴らしいですね。これぞ時代劇の邦画といったかんじでしょうか。今回観て気づいたことは、最後の決闘シーン、田中泯演ずる、腕の立つお侍さんはわざと負けていますね。仕掛けていったのもそうだと思います。境遇が同じことを察してのことでしょうね。味わいのある深い作品でした。真田広之もそろそろ日本でまた撮ってほしい男優さんですね。

🎬 チェンジリング

f:id:AZM57:20210828071204j:plain

2008年 ユニバーサル

監督:クリント・イースト・ウッド

出演:アンジェリーナ・ジョリージョン・マルコヴィッチ

【あらすじ】

ある日突然、消えた息子。5ヶ月後に帰ってきた彼は別人だった…。1928年、ロサンゼルス。魂で泣く本当にあった物語。シングル・マザーであるクリスティンの息子ウォルターが、突然失踪してしまう。それから5ヵ月後。警察から息子が発見されたとの朗報を聞き、念願の再会を果たす。ところが息子の名を名乗る彼は、彼女の見知らぬ少年で…。

 

いろいろと考えさせられる映画です。国家権力に正義がかなわないのは、どこの国でもでも同じで、警察の犯罪というのは、多かれ少なかれ時代や国家が違っても今でもゼロではないということは言えると思います。またこの日本でもあると思います。主演のアンジーは苦境に立たされながらも、牧師をはじめとする支援者に援護の手をさしのべられ、戦う果敢さが光っていました。また他の役者さんたちもよくがんばっており、冷酷な腐敗警察官たち、真相を追う刑事、精神病院の医者や看護師、元娼婦、残虐な殺人鬼などの演技が、物語に彩りを添えていました。ただ子どもをさらって取り替えた目的が何だったのかそのあたりがぼやけていたのが残念でした。

🎬 フォルトゥナの瞳

f:id:AZM57:20210826060432j:plain

2020年 東宝

監督:三木孝浩

出演: 神木隆之介, 有村架純, 志尊淳, DAIGO, 

【あらすじ】

幼少期に飛行機事故で家族を失った木山慎一郎は、友人も恋人も作らず仕事のみに生きてきた。しかしある日、「死を目前にした人 間が透けて見える能力」―フォルトゥナの瞳―を持っていることに気づき、生活が一変してしまう。自分の力に苦悩する日々の中、偶然入った携帯ショップで桐生葵に出会う。互いに惹かれ合った2人は幸せな日々を過ごしていくが、それもつかの間、突然街ゆく人々が次々と透け始めてしまう…。

 

昨年の公開の映画がもうNetflixで配信されています。AmazonプライムNetflixを導入してFirestickを自宅のAVアンプにさすと見事な画像と音声で楽しませてくれます。すっかりDVDプレイヤーを回す機会が減っています。レンタルビデオ店が無くなっていくのがわかるような気がします。自分はもともとレンタルには反対派だったので日本もようやくこうして著作権が守られる時代になりつつあるんだぁと思っている今日この頃です。この映画は百田尚樹が原作ということが惹かれて観てみました。神木隆之介って吉岡秀隆のようになってきましたね。なんかナチュラルな独特の演技がいいですね。もちろん架純ちゃんもいつもと変わらず清純そのもの、ちょっと汚れ役が観てみたいですね。それにDAIGOはまりすぎるくらいはまっていました(笑)私生活でもこんな感じなんでしょうね(笑)、時任三郎斉藤由貴もよかったです。展開はなんとなく読めますが、全体的に映像も俳優さんも透明感があって良かったです。

🎬 葛城事件

f:id:AZM57:20210821064237j:plain

2016年 ファントムフィルム

監督:赤堀雅秋

出演:三浦友和, 南果歩, 新井浩文, 若葉竜也, 田中麗奈

【あらすじ】

親が始めた金物屋を引き継いだ葛城清は、美しい妻との間に2人の息子も生まれ、思い描いた理想の家庭を作れたはずだった。しかし、清の思いの強さは、気づかぬうちに家族を抑圧的に支配するようになる。ある日、妻・伸子は清への不満が爆発してしまい、息子を連れて家出してしまう。そして、葛城家は一気に崩壊へと向かっていく…。

 

おそらく何かの事件の誰かをモデルとしているとは思いますが、そのあたりはあえて触れずにおきたいと思います。この映画も救いのない話で長男はリストラされて自殺、妻は精神を病んで入院、次男は無差別殺人の死刑囚、自分は一人取り残された家で死にきれずもがき苦しむ。よくこの役を引き受けた三浦友和にあっぱれです。転じて自分の人生を想うと、多少の山あり谷ありの人生とはいえ、人様に多大な迷惑をかけず、還暦までまっとうに働き、人並みに生きていける人間に育ててくれた親に感謝するとともに、自分の子供にもその恩を返していかなければならない、と。もう観たくない映画ですが考えさせられる作品でした。

🎬 キネマの神様

f:id:AZM57:20210818055745j:plain

2021年 松竹

監督:山田洋次

出演:沢田研二、菅原将暉、宮本信子

【あらすじ】

行きつけの名画座の館主・テラシンとゴウは、かつて撮影所で働く仲間だった。若き日のゴウは助監督として、映写技師のテラシンをはじめ、時代を代表する名監督やスター女優の園子、また撮影所近くの食堂の娘・淑子に囲まれながら夢を追い求め、青春を駆け抜けていた。しかしゴウは初監督作品「キネマの神様」の撮影初日に転落事故で大怪我をし、その作品は幻となってしまう。

 

昨日は1回目のワクチン接種でお休みをいただいたので、久しぶりに映画館で見てきました。やはり映画館で観るのはいいですね。山田ワールド全開でやはり見ごたえがありました。ただどうしても沢田研二の役柄に志村けんがだぶってしまいます。みなさん役者揃いでその中でも特に北川景子なんかは結構難しい役柄だったように思います。今の映画館の現状にも触れ、新型コロナウイルスの影響を受けながら、エンタメ業に携わる様々な人の思いが結集し、危機を乗り越えていこうという山田監督の思いがいっぱいつまった素敵な作品でした。

🎬 おくりびと

f:id:AZM57:20210816061505j:plain

2008年 松竹

監督:滝田洋二郎

出演」本木雅弘広末涼子山崎努余貴美子吉行和子

【あらすじ】

求人広告を手に会社を訪れた大悟は、社長から思いもよらぬ業務内容を告げられる。それは遺体を棺に収める「納棺」という仕事だった。納棺師の見習いとして働き出す青年と様々な境遇のお別れを描いていく。

 

2回目なんですけど、実に見事に内容を忘れていましてほぼ初見みたなものです。人の記憶ってこんなものなんですね(笑)。今は殆どの人が、人生の最後を病院のベッドで迎える時代になりました。こういった旅立たれるご遺体を綺麗にして下さる方々には、尊敬の念でいっぱいです。このご時世、なるべく負担にならないようにと、見送る形も簡素になってきています。でもこうして「おくる」気持ちは、絶やすことなく続いてほしいものです。ただ納棺師の仕事をあそこまで忌み嫌うように描いているのは少し疑問が残ります。見る側の気持ちをあそこまで下げさせるというのは監督さんの手法だと思いますが自分には少し違和感が残りました。途中納棺師を侮辱する言葉が何度も出てきたのはちょっとどうなのかな…(-.-)。しかし全体には、日本人の故人に対する美しい弔いを描いている貴重な一本だと思っています。時を経て鑑賞しなおして、その時代の「おくりかた」を思うのにオススメな作品ではないでしょうか。