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プロジェクターとスクリーンで自宅で映画を楽しんでいます。

🎬 クライマーズ・ハイ

2008年 東映

監督:原田眞人

出演:堤真一堺雅人尾野真千子山崎努

観賞:NHKBSプレミアム

御巣鷹山に墜落した日航機事故を題材にした作品で、実話を元に小説があり映画化となっています。航空機事故のことが描かれているのかと思ったら、墜落事故を背景にスクープ合戦を繰り広げる地元新聞社の記者たちの人間ドラマを描いた映画でした。当時の墜落事故現場の地元新聞社は大きな事件なだけに、スクープ合戦が凄まじいかったのがとてもよく描かれていたと思います。私達が普段目にしない新聞局の裏側を見た様な気がしましたし心身ともにダメージを受けたメディアの方も多かったように思います。中々、深い映画でした。しかしこの大きな事故を知らない世代が居るんですよねぇ。過ぎた時代の長さを感じます。私は社会人2年目の夏でした。当時は旅行業務を担当していましたので残業中にJAL123便のニュースがTELEXで入ってきたのをよく覚えています。

🎬 お終活 熟春!人生、百年時代の過ごし方

2021年 イオン

監督:香月秀之

出演:水野勝、剛力彩芽高畑淳子橋爪功

観賞:Amazonプライム

もう少しコメディタッチの映画かと思って見てますと、結構考えさせられるところあり、コーラスの歌声に泣きそうになるところありという感じでいい映画だったと思います。先日義母が亡くなった時に葬儀社の方にとてもお世話になりましたので、終活の準備は必要だなぁと思いました。しかしながらこの映画にもあるように葬儀社には偏見を持たれている方がいらっしゃると思いますので、そのあたりを橋爪功の頑固親父が上手く表現していたと思います。最後の隠し子の下りは自分的には必要がないように思いました。まぁそれぞれの受け止め方によって違うと思いますが。どこか山田洋次監督の「家族はつらいよ」の匂いを感じました。全体的には上質な作品だったと思います。

🎬 泥だらけの純情

1963年 日活

監督:中平康

出演:吉永小百合浜田光夫小池朝雄和泉雅子

観賞:BSトウエルビ

吉永小百合は外交官のお嬢様、浜田光夫はヤクザ見習い、こんな二人がひょんな事で知り合い愛し合うようになる。吉永小百合の上品な可愛さが全開で見とれてしまいます。浜田光夫はどこか石原裕次郎に似ています。やはり当時はこのような感じが受けたのでしょうね。今ではありえないストーリーだという気もしますが最後は驚きました。純愛だったということなんですね。自分自身がほぼ生まれた頃の昭和の風景が見れるのはなんか楽しいですね。小池朝雄が若くてかっこよかったです。友和百恵コンビでもリメイクされているんですね。違いを機会でもあったら見てみたいと思います(笑)。ジャケットには「総天然色」ってあります。時代を感じますね。

 

🎬 極道の妻たち 最後の戦い

1990年 東映

監督:山下耕作

出演:岩下志麻、かたせ梨乃、津川雅彦小林稔侍、石田ゆり子

観賞:BS松竹東急

ご存じ極妻シリーズの4作目で岩下志麻は2作目となります。ストーリーはちょっとわけがわからないような感じでしたがまぁ楽しめたと思います。岩下志麻はやはり姐さん感はバツグンだと思います。この人しかいないと思わせる姐御的な和服の佇まいは素晴らしいですね。ドスの効いた啖呵に自分の足の甲に刀を突き刺すシーンがありますが、この迫力たるや半端なしでした。それから常連のかたせ梨乃、今回はポロリはなしで岩下志麻との兄弟の盃を交わすシーンは良かったと思いますが、場所が刑務所の面会場っていうのはありえないでしょうといった感じでした(笑)。かたせ梨乃のどこか不幸せ感はいいですね。それと新人の頃の石田ゆり子が見れます。啖呵を切るシーンがあるのですが迫力不足は否めないのは仕方のないところですかね。今回は女優陣で楽しめる感じに仕上がっています。

🎬 俺ら東京さ行くだ

1985年 松竹

監督:栗山富夫

出演:新藤栄作柏原芳恵植木等、林美智子、吉幾三

観賞:BS松竹東急

なかなか良かったです。といいますか掘り出し物の1本でした。男はつらいよと同時上映なので、おそらくサブ的に作られたんではないかと思いますが、これがどちらが主なのかわからないくらいだと思います。特に良かったのは植木等。青森の田舎の頑固な親父さんを上手く表現していました。植木等が主役といっていいくらいだと思います。それとヒロインの柏原芳恵ちゃん、華がありました。それと「電気ブラン」って飲み物が登場するんですが、飲んだことはありませんが名前は知っていました。浅草が発祥の地なんですね。一度は飲んでみたいと思います。邦画らしい邦画の良作でした。DVD、BDいずれも廃盤となっていますので録画して保存しておきます。

🎬 新網走番外地~嵐呼ぶダンプ仁義~

1972年 東映

監督:降旗康男

出演:高倉健田中邦衛宍戸錠丹波哲郎生田悦子

長らく続いたこのシリーズも本作を持って最終となります。オープニングはなんと高倉健主演・藤純子共演の映画「昭和残侠伝」の網走刑務所での鑑賞会で始まります。宍戸錠があっけなく死んでしまうのと、月亭可朝がギターで仁義をきるのがミソといったところでしょうか。それと生田悦子が可愛らしかったです。これで東映でのシリーズは完結となりますが、舞台を東宝に移して3年後、『幸福の黄色いハンカチ』、『遥かなる山の呼び声』も、人が死なないだけで網走番外地シリーズなんじゃないのかなと勝手に思うのも楽しいですよね。「幸せの黄色いハンカチ」では網走刑務所を出所からはじまりまり、「遥かなる山の呼び声」はまた刑務所に戻っていく。その2本足して20本。これで完結。ね?(笑)

🎬 ラーゲリより愛を込めて

2022年 東宝

監督:瀬々敬久

出演:二宮和也北川景子松坂桃李桐谷健太安田顕

観賞:Amazonプライム

二宮和也が主演を務め、シベリアの強制収容所ラーゲリ)に抑留された実在の日本人捕虜・山本幡男を演じた伝記ドラマです。それにしてもソ連という国は酷い国だとこの映画を見てつくずく思います。シベリア抑留は、私の祖父も抑留され悲惨な状況下のことを聞いていましたが、映像によりここまで大変な経験をされ、命を落とした方が何万人もいるんだという事実を改めて認識し、あまりの残酷な抑留生活に言葉を失います。それも第二次世界大戦終結後であるということは言葉を失いますし、映画の内容自体は正直重いです。ただ、現代においても国際的にいろいろな状況がある今だからこそ、多くの方に観ていただきたいと感じました。